私が個人的に最も好きな苫米地英人先生の著作
最近読んだので
今日はその感想を書こうと思う
まず、僕は数学が得意ではない
中学数学までは何とかクリアできたが
高校数学の数Ⅱ以降わからなくなった、文系だったこともあって
数Ⅲ、数Cには手を出してもいない
先生は、数学がわからない人いうのは
数学の表記がわからないからだ、と言う
つまり数学者同士で理解しあうための「言語」がわからない
よって数学がわからないのだ、と言う
例えるなら
フランス人の考え方を知るのに
フランス語から学び始める必要はあるか?ということ
そんなことをしなくても日本語に訳されたフランスの書籍を読めばいい
歴史宗教、現在の風土、社会構造などの日本語の書籍を読めば
ある程度必要な知識は得られる
そういうことであり
大事なのは表記ではなく中身、言語ではなく考え方
コンテンツの方だということが冒頭に力説してある
そしてコンテンツ自体は決して難しいものではなく
たとえ数学嫌いな人でも現代人は量子論を駆使したスマホを使っているし
facebookやtwitterを使ってビジネスをしている
それ自体が数学的思考であり
それはコンテンツを生かした数学的な考え方だそうだ
なぜマイナス×マイナスがプラスになるのか
虚数が入る複素空間のイメージ
最初の方にこれらをベクトル空間を使って
視覚的にビジュアライズして理解できるように
書いてあるのは私にとってとてもよかった
それは数学の苦手な私にもすっと理解ができたからだ
それらは数学の考え方であり
こういう視覚的に数学空間を感じる感覚をマスターすることが
IQを挙げることにつながり、結果ビジネスシーンなどにおいても
非常に役に立つ力になるそうだ
この後も経済学や演繹法、帰納法
また人工知能について先生の論が書いてあった
コンピュータが人間を超える能力を持つシンギュラリティ(技術的特異点)
がおこり人類の危機が訪れる2045年問題というのがあるが
先生はこの問題に対しても楽観、というか達観的な見方をしている
すでに囲碁や将棋、チェスなどのゲームの分野において
人工知能は人間を凌駕している
ただ所詮は計算機であり
コンピュータは守らなければいけないルールを先に規定しておけばコンピュータはむしろ忠実に
それを守る
つまり問題は最初のプリンシプルからルールを作る人間にあるのであり
コンピュータが人間の労働を肩代わりし人間はその成果を享受する世界は
素晴らしいとこの本に書いてある
2045年問題を言う人はコンピュータに人間が支配されるディストピアしか想像できていない、
とも
個人的にはこの描写に先生の長年による人工知能とこれからの社会に対する非常に深い考察、また心底の愛情を私は感じた
この部分がこの本のとても好きな個所だ